ついにBloc Partyが復活!! 約4年という決して短くはない月日を経てリリースする最新作『Four』は、休止直前のバンドの危機的状況を乗り越えたが故に、リスナーのみならず彼らにとっても並々ならぬ思い入れのある作品となることは間違いないだろう。また、彼ららしいニュー・ウェイヴ的なアプローチが基盤にありつつも、全体にわたってヘヴィーなサウンド強調されるなど、今作はあらゆる面においてこれまでのBloc Partyを確実に更新している。去る6月に行なった久々の来日公演では、その復活を私達に確信させてくれたBloc Party。もちろん彼らの復活を待ち望んでいたWITCは、来日公演直後にGordon Moakes(Ba)とMatt Tong(Dr)にインタビューを敢行! 活動再開と新作に対する彼らの想いに迫ってきました!

Artist:Bloc Party
Interview & Text:フクダショウコ

――まず、インタビューすることがあったらお伝えしたいと思っていたのですが、私たちのWEBサイトである“Weekend In The City”は、Bloc Partyの2ndアルバムのタイトルから引用させて頂いています!

Gordon Moakes:えっ! そうなんだ! じゃあ、僕たちの音楽に影響されてってこと?

――その通りです(笑)!

Matt Tong:おー! それはクールだね(笑)!

――ですので、今日はどうぞよろしくお願いします! さて、来日公演のキャンセルとその後の活動休止期間を乗り越えて、“Hostess Club Weekender”は約4年ぶりの日本でのステージとなりましたが、本当に久しぶりでしたね!

Matt:こうやって戻ってくることができたのはすごく嬉しいね。しかもそれくらい長い間待たせていたにも関わらず、とてもたくさんの人たちがBloc Partyを見に来て、さらに曲を知っていてくれて一緒に歌ってくれているっていう……。今まで東京でやってきたショウの中でもベストなショウだったと思うよ!

――ファンにとっても本当に感慨深いライヴだったと思います。休止されていた期間についてですが、個人的にはどういった日々を過ごされていたのでしょうか?

Gordon:僕はBloc Partyとは別に、Young Legionnaireっていうバンドを組んで短いツアーに出たり、そのバンドの活動をしていたよ。あと、息子が生まれたこともあって、彼とずっと一緒に過ごしたりして、そういう意味で忙しい日々ではあったかな。

Matt:僕にとってこの3年間っていうのは、ある意味自分自身のためのセラピーとなった期間だった気がする(笑)。ちょっと音楽から離れて、穏やかな生活を送りたかったんだ。本当に普通の生活の中で普通に友達と会う、そういうことがしたかったんだよ。それでNYに移住して、自宅の地下にスタジオを作ったんだ。自分のスタジオでレコーディングをするっていうのは僕の長年の夢でもあって、そういうことを勉強する期間でもあったね。

――バンドを休止せざるを得なかった理由とは?

Gordon:そうだな、とにかくずーっとツアーに出てノンストップでバンド活動を続けてきたっていうのが大きいね。約6年前にBloc Partyを結成したんだけど、その頃って最年長の僕でさえまだ若かった。だけど、20代後半くらいからツアーに出るようになって、20代っていう時間をほとんどバンドに費やしてきたんだ。僕はBloc Partyを始める前には仕事に就いていたけど、それもその1回だけの経験しかないし、その他の人生はすべてバンドにかけてきた。ずっとずっと何年もツアーを続けていたワケだけど、何て言えばいいのかな……、バンドって“仕立てられた家族”みたいな感じで、ずーっと一緒に行動していく中で、やっぱりみんな少し疲れちゃったんだよね。これ以上続けたら、きっと解散してしまうだろうっていうような時期を迎えてしまったんだ。だから少しBloc Partyから離れて、自分のために時間を使うことが僕たちには必要だった。でも、それが6ヵ月では少し短い気がして、半年後にみんなが戻ってもきっとうまくいかないと思ったんだよね。だから思い切って、その先のプランは特に何も立てずに1年間休むことにして。戻らなきゃいけないから戻るみたいな義務的な感じじゃなくて、自分たちがやることを自分たちが“良いね”って思えるようになるまでの時間が必要だなと思って、休止という道を選択したんだ。

――再びバンドの未来が見えてきたのはいつ頃だったのでしょうか?

Matt:休止してちょうど1年後、’10年のクリスマス辺りにみんなでミーティングをして、とりあえず音楽を作ってみよう、それがどこに繋がっていくのか見てみようっていうことになったんだ。ただ、’11年の前半はKeleのソロ活動が決まっていたから、’11年末くらいからみんなで音楽を作っていったっていう感じだね。

――活動再開後にバンドについて新たに発見したことや、バンドとは何であるかといった気づきはありましたか?

Matt:僕たちが以前から持っていた良さに改めて気づかされたかな。一緒にバンドをすることで、それを引き出すことが出来るっていうことを再認識したね。それに、プレイすることの大切さ、楽しさっていう、本当、すごくシンプルなことを再発見出来た気がする。

Gordon:みんなで話し合うっていうのは、再開後の新しい手法かもしれない。スタジオに入って、Keleが「この部分はどうしたら良いと思う?」って切り出してディスカッションが始まるって、休止前はあんまりなかったんじゃないかな。

――では、最新作は誰かが主導となるというよりは、メンバー全員で作っていくといった感じだったのでしょうか?

Matt:スタジオに入る頃には、個々のパートが割と完成に近い形になっていて。プリプロダクション段階で固まっていたものを、プロデューサーのAlexの指導によってひとつにしていくっていうのが今回の進め方だったね。Alexことをすごく信頼していたから、とてもうまくいったと思うよ。

Gordon:でも、メンバーそれぞれが意識的に望むサウンドや形もちゃんとあって、スタジオでマッシュアップしていったりもしたよ。特にMattはスタジオを持っていてドラムの音を追求する環境があるし、みんな個々に突き詰めていったサウンドを持ち寄ってね。

――プロデューサーであるAlex Newportを信頼して起用されたということでしたが、今回の彼との仕事を振り返ってみて、いかがですか?

Matt:Alexはすごくピースフルっていうか(笑)。初めて会った時は物静かな感じで、真剣に何かを指摘しているのか、それともジョークを言ってるのかがわからないような、最初は距離を感じてしまうような印象の人だったんだけど、彼のことを段々知っていくに連れて、本当に心から良い人だな~って思うようになっていったんだ。これまでのプロデューサーのことを悪く言うつもりはないんだけど、一緒に飲みに行きたいなって思えたプロデューサーはAlexが初めて(笑)。そんな親近感がある人だった。一緒にいてすごく心地良いんだよね。

――新作についてですが、Bloc Partyらしいというか、いわゆるニューウェイヴ的な部分もありつつも……、まずM-1「So He Begins to Lie」からビックリしちゃったんですけど、とにかく音がヘヴィーですよね。それにM-5「Kettling」、M-7「Coliseum」あたりは、オルタナ/パワーポップ的なアプローチを強く感じました。そこはBloc Partyとしては新境地だなと思ったのですが……。

Gordon:まさにね。そういったサウンドっていうのが、実は僕たちが出したかった音で、これまで出せなかった音なんだよね。それをバンドとして出来るようになったっていうのもあるし、これまでMelvinsとかヘヴィーなサウンドを出すバンドと仕事をしてきた経験のあるAlexが、そういう音を引き出すのがとてもうまかった。サウンドの方向性については、みんなの気持ちがひとつになった感じがあったね。Russellも今回のリフですごくそういうヘヴィーな部分が引き出せていると思うし、Mattについても今まで出したくても出せなかった音が表現出来ていると思う。ヘヴィーにしたいって思ってやってみても、出来上がったものはそうならなかったっていうことがこれまでは多かったんだけど、今回は自分たちがやりたかったことが再現出来た気がするよ。

――今作のタイトル『Four』には、“4作目”“4人”“4年ぶり”などなど、色んな意味が込められていて、そのタイトルからして自信作であることがわかります。その自信の程を最後に伝えてください。

Matt:最初の3曲だけ繰り返し聴いて、最後の1曲を聴いたらあとは捨てちゃっていいよ! ……っていうのは冗談で(笑)! 本当に本当に自信作だよ! 個人的なことを言えば、今作は前作『Intimacy』よりも確実に自分の心とリンクしている作品なんだ。例えば、ジムで運動しながらサラッと聴いたりも出来るようなアルバムだと思うし、みんなにも広くこの作品を聴いてもらいたいと思ってるよ!


■New Release

フォー / ブロック・パーティー / CD ( Music )

ホステス( 2012-08-15 )

定価:¥ 2,561 ( 中古価格 ¥ 128 より )


Bloc Partyオフィシャル・サイト
Bloc Party『Four』キャンペーン・サイト