7/4に日本先行で4thアルバム『Cheeky For A Reason』をリリースするThe View。より自由な環境でバンドが求めるサウンドを追求するために、今作からメジャーを離れCooking Vinylへ移籍、プロデューサーにArctic MonkeysやRazorlightなどを手がけたMike Crosseyを迎えて制作された。Kings of Leonのアンオフィシャルのメンバーとして知られるAngelo Petragliaとの共作もあるなどバラエティに富みながらも、バンドの原点へ一歩戻るような作品となった今作。先に公開された「Hold On Now」「How Long」からも、彼らの成長と初期衝動とも言えそうな勢いの片鱗を見せていたが、ついにその全貌が明らかに! そんなThe Viewから、Vo&GのKyle FalconerとBaのKieren Websterのメール・インタビューが到着。日本のファンへのメッセージとコメントもお見逃しなく。

Artist:The View
Interview & Text:フクダショウコ
Photo:Andy Wilsher

――今作は、インディー・レーベルからのリリースになりますが、メジャーを離れる選択をされた理由を教えて下さい。

Kieren:実際、計画としては自分たちでこのアルバムをリリースしようとしてたんだ。コロンビアとの契約が切れて、でもちょっとは資金もあったから……たくさん曲もできてたし、「これをまとめてアルバムを作って、自分たちでリリースしよう」と思ってたんだよね。でもそれをやり始めた時に、クッキング・ヴァイナルからオファーがあったんだ。で、クールなレーベルに思えたし、クッキング・ヴァイナルにこのレコードを持っていくことに決めて。今考えると、その方が良かったと思う。全部に対して、僕としては自信を持ってやれるからね。何もかも自分たちでやるより、レーベルがいてくれる方が……特にクッキング・ヴァイナルは僕らに何も強制したり、押し付けたりしないから。

Kyle:クッキング・ヴァイナルは僕らのレコード会社っていうより、チームメイトなんだよね。僕らはレコードの資金も出してるし。でもクッキング・ヴァイナルについては、契約する前から良い噂をいろいろ聞いてたんだ。実際に自分たちが契約するとは思ってなかった頃からね。

――これまで出来なかったことで、インディーズというフィールドに移って実現できたことはありますか? また制作やプロモーションなどの面に限らず、メジャーとインディーズとの違いを教えて下さい。

Kyle:前よりずっと自由にやれる。レコード会社って、普通はいろいろ言ってくるんだよ。まあ、それが彼らの仕事だし。僕らもメジャー・レーベルにいた頃は、「シングルはこれにしよう」とか、「こういうビデオにしよう」とか言われて……ある意味、向こうが決めたことを一方的に聞かされてた。すると僕らのほうも、「じゃあ、そうするか」ってことになっちゃって、そのまま飲みに出かけたり(笑)。今はそうじゃない。もっと自発的にやれるんだ。

――The Viewは元々多作でリリース・ペースが早いバンドだと思いますが、今作はそのキャリアの中でも1番リリース・スパンが短くなっています。楽曲制作のモチベーションが高まっていたのでしょうか? また、そうであれば、何故そのような状態になったのでしょうか?

Kyle:そうだな、いったん全体のプロセスを始めてしまえば……いったん曲を書きはじめると、レコードができるんだよね。正直言って、曲を書かないでいるほうがつらかったりもする。いったん曲を書きだすと、熱中しちゃうからね。

――実際、前作がリリースされた’11年の時点で、同年内で今作がリリースできるかも、みたいなことも当時おっしゃっていました。前作が完成してすぐ、新作へ気持ちが切り替わっていたのでしょうか? また振り返ってみて、前作はバンドにとってどういった作品だったのでしょうか?

Kyle:この前のレコードではライヴでバッキング・トラックを使う曲がいくつかあったんだけど、それがどうしても馴染めなくて。間違ってる気がしたんだよね。ビートが機械的に“ツー、ツー、ツー”って刻まれてたり、見えない人間が弾いてるストリングスがいきなりワーッて鳴ったり。あれはうまくいかなかった。

Kieren:まさにね。今回、ストリングスやそういうのを入れない、っていうのはかなり重要だった。もちろん、そういうので実験したことはよかったと思うし、自分たちがそういうレコードを作ったこと自体はかなりクールだと思ってる。

――今作でMike Crosseyをプロデューサーに迎えた経緯を教えて下さい。

Kyle:きっかけは、彼が2ndのエンジニアだったんだよね。で、(今作をレコーディングした)モーター・ミュージアムは彼が経営してるスタジオで、僕らは彼といい関係が築けたから、スタジオにも出入りして、かなり使い慣れてた。でも3rdでは彼とやれなかったから、「4枚目はMike Crosseyと、モーター・ミュージアム・スタジオでやろう!」ってことになって。

――前作もMike Crosseyによるプロデュースを希望していたとのことですが、彼を希望されていた理由は?

Kieren:彼がArctic Monkeysでやった仕事とかが好きだったんだ。すごくいいプロデューサーなんだよ。しかも、今でもアルバム制作に対してすごくハングリーで、バンドに期待するものも高いし、彼自身現状に満足しないで、自分が作るアルバムで仕事の質の高さを証明しようとしてる。それって、プロデューサーの姿勢として尊敬すべきだし、一緒にやると刺激されるんだよね。

――Mike Crosseyとの制作について、印象的な出来事、新しく発見したこと、また彼からはどのようなアドバイスや指示があったかなど、具体的に教えて下さい。

Kyle:彼とは最初からごく自然に通じてたんだよね。彼が何曲か聴いて、「こういう風にしたい」って言ったら、まさにその通りに仕上げてくれて。僕のほうも彼がやりたいことがよく理解できた。例えばYouth(前作のプロデューサー)とやった時は、彼がその曲に必要だと思うトラックを録って、全体をまとめていったんだけど……もちろん、将来的には僕らもまたそういうやり方でやるかもしれない。でも今回は、Mike Crosseyがまず「こういうセッティングでいこう」って言って、僕らがプレイして、完璧な瞬間を彼がとらえてくれたんだよ。僕らも今回はとにかく生でプレイしたい、って思ってたから。レコードを聴いても、そういう一瞬一瞬がとらえられてるのがわかると思う。

――今作は原点に戻ったような作品だということですが、今作で重点を置かれていたことは何でしょうか?

Kieren:このレコードでは一歩戻ってみたかったんだよ。最初にバンドとして集まって、練習した時みたいなサウンドにしたかったんだ。

――NMEのインタビューでは、“singing more Scottish”という言葉で今作へのアティチュードを表現されていますが、それが意味するところとは具体的には何でしょうか?

Kyle:まずはもちろん、訛りだよね。この前のアルバムでは歌う時になるべくスコットランド訛りにならないで、標準的な発音にしようとしてた。それまでのアルバムでは、歌の内容を聴く人が理解しにくいことが多かったから。でも今回は、もっと普通の感じに戻ろうとしてたんだ。基本に戻るっていうか。

――原点に戻ったようなアプローチと言われていますが、例えば「The Clock」にはブルーズの要素が感じられたり、「How Long」にはパワーポップ的な印象を持ったり、新たな一面が見え楽曲に幅が感じられますが、その辺りはいかがでしょうか?

Kyle:うーん、そこは自然にそうなったっていうか……「The Clock」は2年くらい前の曲だしね。でも、アメリカでAngelo(Kings Of Leonのアンオフィシャル・メンバーとして知られるライター/プロデューサー:Angelo Petraglia)に聞かせるまでは形にならなかったんだ。彼が聴いて、「あ、これはいい」ってことになって、彼があのリフを加えて。それからまた、Fleetwood Macっぽい感じになっていったんだよ。そういう風に自然に出てきた要素だと思う。

――今作のキーとなった楽曲はありますか? もしあれば、その理由も教えて下さい。

Kyle:正直言って、一つ選ぶと、他の曲に対してアンフェアだって気がするから……選べないな。全部自分の子どもみたいなものだから、ひとり選んだら、他の子たちが嫉妬する(笑)。「あの子のことが一番好きなの?」って。僕は全員のことが好きだからね。

Kieren:いや、例えばある曲を書いて、「あ、これがシングルだ!」と思って、それを中心にレコードを作ったら、あんまりうまくいかない気がする。そこを発火点にするんじゃなくて、やっぱりレコードは全体的にいい曲を揃えなきゃいけないから。

――タイトルも意味深だと思いました。どのような意味が込められているのでしょうか?

Kieren:タイトルは……曲の一ラインから取っただけなんだ。“Cheeky For A Reason(ワケありで生意気)”ってフレーズが、僕らに対する一般的な見方、The Viewがどう思われてるかを要約してる気がして。あと、1stの時も歌詞の一節からアルバム・タイトルを取ったから、今回も同じことをやりたかったんだよね。

――出来上がってみて、満足度を教えて下さい。また、期待以上だった部分はありますか?

Kieren:本当に満足している。今回はとにかく自分たちが心から好きなものを作りたい、それだけだったんだよね。特にコンセプトはなくて、とにかく満足できる音楽を、自分たちのスタイルでやろうって。

――実際今作のショーケース・ライヴをいくつか行なっていらっしゃいますが、新曲のライヴでの手応えはいかがでしょうか?

Kieren:今は「How Long」をやるのがすっごく楽しい。すごくいい感じだね。あと「Bunker」もやってるんだけど、あれもいい。でも、全部楽しいよ。「Hole in the Bed」もいいし、僕は「Anfield Row」も好き。たくさん新曲をやってるんだけど、全部いいヴァイブだね。エキサイティングだよ。

――日本でのライヴも楽しみにしています。日本のファンへのメッセージをお願いします。

Kyle:もしまた日本に行くことがあったら、ファンにはマンガ風に僕の似顔絵を描いてほしいんだよね。ていうのも、この前の時にそういう絵を描いてくれたファンがいて、今でも壁に飾ってるんだ! マンガ風に僕の顔が描かれてて、そんなにクールなことってある? メッセージも書かれてて。だから、僕のメッセージは、「もっとああいう絵を描いて! 見たいから!」ってこと。あとは、「会えるのが待ち切れないよー」ってことかな(笑)。

Kieren:とにかく、僕らの音楽を楽しんでほしいってこと。それと、僕らがまた日本に行って、ライヴができるのを待っててほしいな。なんとかしようとしてるから。みんなにもうすぐ会いたいよ!

■Message from The View


■New Release

チーキィ・フォー・ア・リーズン / ザ・ビュー / CD ( Music )

よしもとアール・アンド・シー( 2012-07-04 )

定価:¥ 2,366 ( 中古価格 ¥ 405 より )


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