昨年、ソロ・デビュー・アルバム『Crazy Clown Time』を発表したDavid Lynch監督。「ツイン・ピークス」、「イレイザーヘッド」などカルト的人気を誇るLynch監督の音楽は、各方面から注目を集めました。しかし、なかなか映画作品は発表されず、一ファンとしてはやきもきしていたのですが、ここへきて同アルバムのタイトル・ナンバー「Crazy Clown Time」のPVが、4/2からVICEの音楽チャンネル「NOISEY」で公開されました! 自らメガホンをとり、完成させた同映像。酒、ドラッグ、セックスなどLynchワールド全開の(いい意味での)悪夢が、7分間の映像に凝縮されています。

■「Crazy Clown Time」

燃え盛る炎、謎めいた3人の男、服を引きちぎられた女――冒頭から、“カルト映画の帝王”の異名にふさわしい饗宴が繰り広げられています。Lynch監督いわく、同映像は「ビールを燃料にして裏庭で巻き起こる、強烈で猟奇的な狂気」を表現しているとのこと。Lynch作品に共通する、不穏さからくる高揚感が満ち満ちています。

アルバムに先駆けてリリースされたシングル『GOOD DAY TODAY / I KNOW』では、「Good Day Today」「I Know」の2曲のPVが、一般募集によって制作されました。Lynch監督自らプロデュース、ヴォーカルを担当した作品の映像制作という行為は、ある意味“帝王”への挑戦ともいえる企画だと、昨年驚いた記憶があります。新しい才能を取り入れたり、新メディアも活用するLynch監督の貪欲で積極的なスタンスは、創作活動の原動力につながっているかもしれないですね。

■「Good Day Today」

フランス人監督Arnold de Parscauが手がけた「Good Day Today」のPV。心の奥に潜む狂気、不安が外界に形となって出ていますね。「イレイザーヘッド」を思わせる場面もチラホラ。

■「I Know」

イスラエルなど多国籍のTamar Drachliは、「I Know」のPVに。交差する時間軸を、ウォン・カーウァイ監督を思わせる映像美から描いています。先の「Good Day Today」も「I Know」も、それぞれの手法で“David Lynch”へのアプローチを試みており、とても興味深いです。

Text by:Mio Yamada

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BEAT RECORDS / SUNDAY BEST( 2011-11-02 )

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David Lynchオフィシャル・サイト