アメリカ在住、海外特派員(?)のAyakaです。4thアルバム『Velociraptor!』が、またも全英1位を獲得したKasabian。今作で6年ぶりの全米ツアーが決定しました。イギリスではスタジアム級のハコを満員にさせる彼らも、アメリカではTom Meighan(Vo)曰く「21歳からやり直しだね」と謙虚。どれくらいのキャパになるのかと思いきや、何とニューヨークやワシントンDCでは3000人のホールがソールドアウト。これ、かなり期待持てるんじゃないですか・・?

そんな訳で、アトランタまで3時間ほど車を飛ばし、観てきました@Atlanta Center Stage。スタンド席も含め、1000人程度の小さなハコ。こんな近くで、しかもチケット19ドル(!!)で観られるなんて、ファンとしては垂涎ものです。

オープニング・アクトは、テキサス出身のギターロックバンド、Hacienda。いい感じにフロアを温めつつも、「ここに呼んでくれてありがとう。でも、みんなが観たいのはKasabianだろ? 分かってるよ、でもあと数曲演らせてね(笑)」とゆる~くパフォーマンス。個人的には、ラストの新曲が初期Kasabianを彷彿とさせるサイケデリックなチューンで気に入りました。

バックのモチーフにブラックライトが当たり、『Velociraptor!』からの1stシングル「Days Are Forgotten」でスタート。メンバーが登場するなり会場の熱気は急上昇。あれ、Tom、ちょっと痩せてる・・・? アメリカの恰幅の良いオーディエンスの中にいると、ぽっちゃり感が薄れ、かなりかっこよく見えます!(失礼) 黄色い歓声と怒号が入り混じる中、「Shoot the Runner」、タイトル曲の「Velociraptor!」へ。3rdアルバムの1曲目を飾る「Underdog」では、既にモッシュが。うねるようなギター、Tomのヴォーカル、荒々しいドラム、全てが一体となって会場を飲みこんでいきます。

不穏なイントロから「I.D.」への流れは、個人的にかなり驚かされました。1stアルバムの、しかもシングルではないこの曲ですが、他でも一部会場ではセットリストに入っている様子。古参ファンが狂喜乱舞していました(笑)。ギタリストのSerge(Sergio Pizzorno)のヴォーカルが映える「Thick as Thieves」、「Take Aim」でチルダウンの後から、Kasabianと言えばのアンセム「Club Foot」で一気にボルテージが上がります。そのまま最新シングルの「Re-Wired」へなだれ込み、オーディエンスも入り混じって「Hit me! Harder! I’m getting re-wired!」の大合唱。

強烈なビートを残したまま「Stuntman」、そして本編ラストの「L.S.F」へ。メンバーも会場も一体となって、サビのシンガロングを聴きながら(歌いながら)これがKasabianの真骨頂だよなー、と一人しみじみ。

この日のアメリカは”St. Patrick’s Day”というアイリッシュカルチャーを祝う国民の休日で、街全体が緑に染まります。メンバーが退場するもお決まりの合唱が止む事はなく、オーディエンス一同歌い続ける事数分後。アグレッシヴなイントロからアンコールの「Switchblade Smiles」がスタート! アイルランド系の血を引くTomは、「一緒に僕のオリジンを祝ってくれてありがとう!」と緑色のシャツに着替えて登場。来日公演もそうでしたが、今回のツアーは会場の照明がすごく鮮やかで綺麗です。曲のビートとライティングがぴったり合っていて、「スタッフ、分かってるな~」という感じ。「Switchblade Smiles」の勢い衰える事なく「Vlad the Impaler」へ。

最後の「Fire」では会場全体のジャンプで文字通り、フロアが揺れていました。私も気付けば(年甲斐もなく)、ヘッドバンキングしながらの大絶叫。終わった後でこんなに抜け殻のようになったライブは、正直久しぶりです……。

Kasabianのライブは2年ぶりでしたが、また更にパワーアップしたパフォーマンスを見せつけてくれました。今年はアメリカのCoachella 、本国イギリスに戻ってからはReading and Leeds Festivalsでのヘッドライナー出演が控えている彼ら、ますます今後の活躍が期待できます。また、このライブレポを書いている矢先、嬉しいニュースが飛びこんできました! なんと、今年5月に全世界で公開される映画「アベンジャーズ」に、B-sideシングル「Pistol at Dawn」でサウンドトラックに参加するとのこと。マーベル・コミックのアメリカ国内での影響力を考えると、これは本当にもしかしたら大当たりするかも……? 楽しみです!

[Set list]
Days Are Forgotten
Shoot the Runner
Velociraptor!
Underdog
Where Did All the Love Go?
I.D.
Thick as Thieves
Take Aim
Club Foot
Re‐Wired
Man of Simple Pleasures
Stuntman
L.S.F. (Lost Souls Forever)

[Encore]
Switchblade Smiles
Vlad the Impaler
Fire

Text by:Ayaka Ito