Mio Yamada(from WITC)




Weekend In The CityスタッフのMioです。僭越ながら、私もベスト・アルバムをご紹介させて頂きたいと思います。実は、別媒体で「今年めちゃくちゃ聴いた」というコンセプトで、アルバム10枚を選出させて頂きました。Weekend In The Cityではちょっと視点を変えて、「ただ聴いただけではなく、自分の音楽観や趣向に影響を与えたり、考えさせられた」アルバムも交えながら10枚を選んでみました。しかし、自分で設定しておいてアレですが、すごい難しかった……。




【Mio’s Best Album】


1. Nitin Sawhney 『The Last Days Of Meaning』 (2011/9/27)

インド人の血をアイデンティティに持つNitin Sawhney。その多才ぶりは、先日ご紹介したとおりですが、彼の作品は”社会”という大きなテーマを、内省的な個人体験や思想によって開拓していきます。そして、ダブステップにはじまり、ジャズ、インド音楽などのオリエンタル要素などを巧みに重ね合わせ、ひとしきり濃い空気を創りだします。プールの底にから世界を見ているような、音楽に横たわる感覚が心地よくてたまりません。この“重たい空気”を心地良いと感じた今、音の圧力の感じ方が変わったような気がします。




2. Mop of Head 『RETRONIX』 (2011/7/6)

“ライヴから音源にのめり込む”というパターンはよくあるのですが、逆の“音源からライヴ”というパターンは、残念なことに少なかったりします。でも、Mop of Headのファースト・アルバムは、そんな考えを軽々と越えていきました。実は今だから告白してしまうと、ライヴ会場で初めて手にしたEPは、ライヴ体感後の自分には、コンパクトにまとまりすぎているというかどうも物足りなさがありました。しかし、ロンドンでレコーディングされた今作は、音作りの生々しさ、熱が込められていて聴くたびに表情が変わります。聴くたびに、“生きた音”だなと実感。



3. 東京事変 『大発見』  (2011/6/29)

タイトル通り、個人的にも“大発見”。かれこれ15年弱、椎名林檎が好きなのですが、どうも東京事変には没頭できない。大好きなアーティストの別プロジェクト的活動がどうも解せない。「別の形態で言いたいことって何」――そんな中二病的な発想でいたのですが、本作を聴いてカチリと納得がいきました。露骨なまでに傷を見せてきた個人による主体的歌詞、一線を画し客観的な視点も取り入れた物語。でも根底にあるものは変わらない、とようやく感じることができたように思います(遅いかもしれませんね・笑)。そして、これほどの才能の集まりのなか、お互いに魅力を引き出し合い、ひとり目立つことも、逆に隠れてしまうこともない“椎名林檎”という才能に改めて感嘆せずにはいられません。北原白秋的世界観も健在だしね。




4. Zomby 『Dedication』 (2011/10/19)

5. James Blake 『James Blake』 (2011/6/8)

6. Toro Y Moi 『Underneath The Pine』 (2011/2/23)

7. Little Dragon 『Ritual Union』 (2011/7/26)

8. Battles 『Gloss Drop』 (2011/4/27)

9. Foster the people 『Torches』  (2011/5/24)

10. Alex Turner 『Submarine (Original Songs)』 (2011/6/1)

【Mio’s Best Track】

♪ Friendly Fires 「Live Those Days Tonight」(from 『Pala』)

SUMMER SONICでのステージ、12月の単独の来日。今年、数えきれないくらいFriendly Firesの名前を目にする機会がありました。ラジオでもよくかかっていましたよね。私個人としても、この一年を通してとにかく一番聴いた楽曲です。何かあってもなくても聴いていた。これほどまでにキャッチーで、圧倒的で、あやしくて(ダンスも含め)求心力のあるサウンドは、久しぶりだったような気がします。