4月に3rdアルバム『OLD GOODBYES』をFLAKE RECORDSからリリースしたPajaro Sunriseの、ジャパン・ツアーの初日、新宿MARZに行ってきました。

Pajaro Sunriseはスペイン出身のシンガー・ソングライター、Yuri Mendezによるユニット。良質なアコースティック・サウンドが話題を呼び、ここ日本でも雑貨店のBGMやカフェ・ミュージックとして支持を集め、“ROKKO SUN MUSIC FESTIVAL”“NUTRAL NATION”のステージにも立ったことのあるアーティストです。今作で私もその存在を知ることとなったのですが、すぐに耳に馴染むサウンドにハッとさせられました。やはり一番に思い出されたのはKings Of Convinience。KOCと同様に、琴線に刻まれるメロディは一聴の価値があると思います。カフェ・ミュージックとしてだけでは勿体ない!

ということで、10/18(火)のジャパン・ツアー初日、ステージがスタートすると、まずはギター1本で「Old Goodbyes」を一人歌いあげ、一気にPajaro Sunriseの世界に観客を引きこんでいく。それだけでも“おお!”と思ったのですが、しかし、本当に驚いたのはその後。今回は初のバンド・セットでの来日ということで、すぐにバンド・メンバーがステージに呼び寄せられ、バンド・スタイルでセットが進んでいったのですが、弾き語りの時と全く雰囲気が変わるのです。しっとりとした空気がカラッとしたスペインの風によって別の表情を見せるようで、音源を聴いて予想していた雰囲気が、嬉しい形で裏切られていく。音源だけでは気づかなかった新たな一面に直面し、気持ちが高揚する感じでした。

彼らの身体に流れるラテンの血がそうさせるのかもしれないですね。特に「November」「Ribbon」などが顕著なのですが、ラテンのリズムに日常的には馴染みのない日本人の私たちでさえも、簡単に身を委ねていける、すっと心に入ってくる彼のメロディが、うまく橋渡しをしてくれているようでした。王道のアコースティック・サウンドでありながら、単なるBGMの範疇に収まらず、聴く人の心に引っかかる。その答が見つかったような気がしました。

MCでもしきりにその場を盛り上げようとする陽気なYuri、フロアからも常に笑い声があがるなど、スペインから遠く離れた日本でもホームの雰囲気を作り上げていました。この後も10/20(木)名古屋PARTY’Z、10/21(金)大阪digmeout ART & DINERとツアーは続きます。UNCHAIN、Turntable Films、AWAYOKUBAと日本からの豪華サポートも決定していますので、ぜひとも足を運んでみてはいかがでしょうか?

Pajaro Sunriseジャパン・ツアー詳細
Pajaro Sunriseオフィシャル・サイト

Text by:フクダショウコ