先週は5/31のNew Actionに続き、6/4ジーズ・ニュー・ピューリタンズの来日公演を観るべく、Shibuya duoに出かけてきました。
当日のduoは予想よりも殺伐とした雰囲気。しかし、3人がステージに姿を現すと、空気が一変。歓声や怒号とも違った、それでいて熱気と狂信のこもった叫び叫び叫び・・・フロア中に充満していました。そして、本来ソフィーがいるであろう空間に居座るぽっかりとした空虚感。しかし、そんなもやっとした不安のかたまりは、太鼓とドラムの唐突な一撃により払拭!いきなりぶっ飛ぶほどの高らかな宣言を、たきつけるように轟かせる!

あの瞬間、杭のように突き刺さる音と洪水のように溢れるライトの応酬に、呼吸の仕方すら忘れてしまいました。まるで灼熱に燃え盛る魂のように無心でパフォーマンスを行うステージと、リズムに射貫かれ動くことを忘れステージを食い入るように見つめるオーディエンス。

1時間弱という短くも密度の濃いステージでは、MCすらもその場その場の音として消化し、飲み込んでいく力に圧倒されっぱなしでした。スタンドを抱えこむようにして歌うジャック(Vo&G&)の姿は、祈りを捧げているかのよう。カルト的宗教を思わせるようなサウンドは、新しいのに太古から鳴り響くように遺伝子を揺さぶる。

アンコールの「Elvis」では、鋭利なTNPの核にある熱をまざまさと見せつけらました。


無駄を完全に削ぎ落としたソリッドなサウンドは、完全なショーでありながらも、全てが “リアル”でした。ベースはなく、ギターもほとんど鳴らされない。ドラムによる魂の牽引と、シンセサイザーによる陰影、ボーカルの色彩が存在するだけ。
その“リアル”さから感じたことは、『Hidden』は全体の大きな流れを楽しむべきだということ。攻撃的でありながらも外観を保っていた『Beat Pyramid』をさらに推し進め、皮膚をめくりその中を覗き込んでいるような、異様な興奮に包まれる『Hidden』。前作にも増して、アルバムとしての実像が捉えすらかった今作が、ライヴとして提示されることで、その根底にあるものが、生々しく引きづり出され顕にされていました。

それからは、圧倒的な力を前にした後の途方もない感覚に襲われっぱなしです。それでも、間違いなく言えることは、あの日あの夜、あの空間を肌で感じることができて本当によかった。もし、己が身で感じることができていなかったら、確実に後悔をしていたと思う。あまりのかっこよさにぞくぞくしながら、“今、まさにこの瞬間、死んでもいい”。本気でそんなことすら思えてしまう。眼前に広がるは、驚くほどに直接的で圧倒的な世界だったのです。

Text by:やまだみお